2013年夏、中山市で若い夫婦が営む小さな普洱茶屋さんで、ご主人が普洱茶を作ってるのに出会いました。晒青緑茶を布袋に入れ炊飯器の蒸し機能を使い、やわらかくなったら袋を取りだし形を整える。後は石磨(石臼)と言う厚さ15cm程の石を載せ、その上に人間が乗って固める。作っていたのは375グラムの餅茶と500グラムの沱茶です。その風景は炊飯器に晒青緑茶をぎゅうぎゅう詰め込んでいるのが面白く心に残りましたが、その時には自分が作ろうとは思いませんでした。
今年8月の広州では屹瑪茶廠の陳君が、氷島の180グラムの小さな餅茶をこれは自分が作ったと言ってくれました。ここで?、店の中に石磨と袋があります。その茶餅を作った小さな袋を一枚貰って道具も見せてもらいました。私にも出来そう?よし作ってみよう。
原料用に晒青緑茶を2キロ買いました。易武山の300年茶樹の茶葉、夏の茶葉だからほんの少し茶色くなった葉がまじります。台地茶はいやだけど、最高級の茶葉ではもったいないから、この位の茶葉が良いかな。
炊飯器で緑茶を蒸す中国式ではなく、晒青緑茶を柔らかくするために蒸気をあてるのは蒸篭、布は貰った一枚を参考に日本でも作ってもらいました。金物の筒の代用には 2.4キロの業務用トマト水煮缶を買いました。押し付ける石磨は、漬物の重石で代用する事にしました。水煮缶はほんの少し大きすぎるし、漬物の重しは少し安定が悪い(現在では小さな重石しか売ってないけど、たまたま30数年前の若い頃に大きいの買った覚えがあったから、下屋の奥から見つけ出す。ラッキー!)
とりあえず一枚作って見ました。反省点は多々あります。蒸気の入れ方が弱かったなー。そしてそしてーー。雲南の映像で見ていると簡単そうだったけど、実際に工程は複雑ではないのだけど、蒸しとか布から出すタイミングとかそれぞれにコツがありそうで、やっぱり満足する餅茶ができるまでには、もう少し時間がかかりそうです。
だけど面白い。出来上がった茶は今ひとつだけど、愛着がわいて可愛いです。もう少し工夫しながらこれは続けて行こう。
(2016年10月29日投稿の記事を、誤って削除してしまったので再掲載しました)