今日もぼんやりプーアール

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カテゴリ:普洱茶( 24 )

楊聘號の熟茶、茶葉市場を飛び出して 広州仕入旅 四

 熟茶も仕入れなければなりません。陳年茶頭もあと10㌔弱しかない。可以興磚茶も2007年以降は経営者が変わり、値段品質共に良くない。毎日気楽に飲んで戴きたいから品質は良く、安定して供給が出来て、尚且つ買いやすい値段である事、この難しい条件で海馬さんがいろいろ調べました。そして候補に挙げたのが楊聘號 (YangPinHao) の熟茶です。
 百年の歴史を持つ老舗が、ちょうど百年を迎える2012年に記念を兼ねて作った茶です。再興された現在では少品種ながら卸しを中心として丁寧な商売をしています。昨年11月に茶葉市場から移転し、現在の店は代官山のヒルサイドテラスの様な建物の二階のアートな空間です。壁面にはきれいに飾られた茶器、胡琴も配され茶を飲みながら二十人位ならパーテイーが出来そうな空間で、広く採られた窓からは樹木の緑と外光が溢れています。お客さんはベルを押して開けてもらい中に入るようになっていて、一見様には入りにくいサロンでしょうか。
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 老板の呉先生を指名すると昼食に出ていてすぐ戻るとの事で、英語の出来るマネージャーの方と試飲しながら待ちました。昔の製作現場の白黒写真もあり、現在の他の熟茶より、温湿度を控えめに堆積している事、ここは茶を飲んで選んで貰い、全国に卸すサロンである事、全国に楊聘號を扱うお茶屋が増えている事など、生茶も易武山のがお勧めだと淹れて呉れました。呉先生は若い静かな方で、どうやら店の切り盛りはすべてマネージャーがしている様子。
 雲南省勐海の本拠地の工場は、お兄さん?が仕切っている様子でした。初めてなので、買ったのは少量でしたが、大卸しと同じ値段にしていただきました。マネージャーよりやさしそうだったから呉先生の隣に移動して、そっと交渉し値引きに応じてもらい、おみやげに易武山の生餅茶も戴きました、やったね。帰って来て飲んだらくせがなくてとても美味しいです。357g 一餅六千円で売れることになりました。
 最近自分の世界を作りたい茶商たちが茶葉市場を出て、気に入ったロケーションで個性的な店を作り出しはじめていると今回感じました。レストラン兼用にしたいから、ビジネスの中心地、お金持ちの集まるエリアにしたいとか、楊聘號の様にアパレルのデザイン会社が集まるモダンな場所にするとか、どこもゆったりスペースをとり、くつろいでゆっくりお茶を飲んで貰える様に出来ています。古琴を置く店も増えてました。経済発展は右肩上がりが小休止の様子ですが、今回は円安でも無茶なお茶の値上がりがなかったので、その分気分は楽だったと思います。投資など考えないで、好きなお茶をゆっくり飲む、やっと中国にもそんな豊かな人が増えて来たのだとしたら、とても嬉しいと思います。
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by natch551 | 2015-07-17 22:38 | 普洱茶

進化する屹瑪茶厰 広州仕入旅三

 4月には広州に行く事を決めて、すぐ屹瑪茶厰にメールした。歓迎の言葉と共に今年の同じ純料の茶がとても出来が良い事、もう四十二枚しか残っていない事を知らされた。
 とりあえず試飲して買うからと茶は確保、楽しみに訪れた。お茶を試飲するとすごく美味しい。2011年は茶厰ができた年だから、昔なつかしい作り方だけど、揉捻、石磨ともに少しゆるい様に感じた。2015年は揉捻、成形共に完成された安定感がある。茶摘みの時期も良い。7枚に包まれた一筒を開けただけでとても良い匂いがする。即決で全部買う。もう1種類勧められたのが易武山にある千年古茶樹で出来た茶、こちらも美味しい、だけど本当にこの茶の良さを味わうのは十年ほど経た方が良いかな?彼らが自慢の樹で作った自慢の茶、限られた予算からとりあえず一筒を買う。上海の茶博覧会に出店したそうで、売り上げは良かったけど、同じ屹瑪茶厰のお茶でも易武山より餅茶一枚が10万円程する冰島や老班章などの茶の方が良く売れたという。屹瑪茶厰の茶は易武山の同じ樹齢の純料茶の方が何分の一の値段でずっと美味しいのに。易武山が彼らの地元だから私達が飲んでみると易武山が一番美味しいし、値段もどこより良心的だと思うけど。
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 2005年からの普洱茶ブームで懲りたはずだけど、やはり中国人の普洱茶愛好家は、飲むよりコレクションの要素が強いのかな?流行やブランド好きなのかな?中国人には限らないけどね。そう話す易武山の陳さんはチョットさみしそうだった。大丈夫、後十年も経てば(そんなにかからないかな)必ず屹瑪は易武山の茶で有名になるから、心の中でそう確信する。今回、この茶が美味しいと100年の歴史を持つ楊聘号で戴いた、同じ今年の易武山の茶と比べても比較にならない位美味しいのだから。最近少しだけ普洱茶が将来どんな味に育っていくのだろうかと想像出来るようになったかな?まだまだ手探りで、大きい事言えないけど(笑)自分が美味しいと思った茶、皆さんが美味しいと言ってくれるのが一番嬉しい。十年前に買った茶がとても美味しく育ってたりすると本当に嬉しい。作り手も同じだと思う。だからそう大量にいろいろ買わない私たちが行くのを屹瑪も喜んでくれるのだと思う。ホテルで一筒を開けたら、良い匂いがパッと広がって倫子ちゃん、淳子ちゃんも感激、嬉しかった。どきどきするけど飲んでみた皆さんの反応が楽しみー。喜んで貰えると苦労も吹き飛んでしまう。今回円安だったけど、どうにか18,000円で売れそうです。屹瑪の若い二人にも感謝感謝。
 驚いたのは若い二人が春節には夫婦になり、九月初めに赤ちゃんが産まれる事、もう彼女は大きいお腹かかえて大変そうだった。彼は昨日雲南省から帰って来たと、店には蜂蜜原料がいっぱい、どんぶり一杯の乳白色、クリーム状と言うよりしゃきしゃきしたロイヤルゼリー入りの蜂蜜を食べろ、食べろと勧めてくれます。めずらしい樹木の蜂蜜、樹木の甘い分泌物を吸った昆虫の蜜を蜜蜂が食べて出来るそうで、樫、栃、樅など雲南の山の恵です、(樹木の蜂蜜くわしくご存知の方教えて下さい、受け売りで書いたけどはっきりとはわからない)美味しいけど、一杯は食べられない。10リットルずつ精製する機械や精製済みの蜂蜜も、おみやげに大きな瓶で呉れると言われたけど、荷物を考えてあきらめた。高級品なのにね。彼はどうやら易武の広州窓口になりつつある様で、広州ライオンズクラブの旗があり、屹瑪が窓口になりライオンズクラブが貧しい易武の茶摘みする子供達の為の学校を作ったり、易武を訪れたりの活動も始めたらしい。蜂蜜も商品化したいとの事、少しずついろいろ協力出来たら良いと思ってます。陳夫人は香港で赤ちゃん生みたいとか、車欲しいとか言ってるからこれからが大変だろうな。のんびりやの陳さん値段上げないで下さいね。
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by natch551 | 2015-07-05 15:34 | 普洱茶

涇渭茯磚茶からの贈物(六月仕入旅1)

 ご無沙汰しているうちにすっかり東京は湿気と暑さの季節ですね。皆様お元気ですか?
ここ十年仕入れ旅は月見の季節だった。今回六月にした一番の原因は、涇渭茯磚茶が足りなくなった事。西安に行って作っている所を見たいと思ったけど、直行航空券がなく、広州から行くのが一番楽になる、それなら広州に行き他も見よう。ところが行ってビックリ、広州の卸にはもう8個しかない。一番おおもとに行って来年ならあるかと聞くと、もうこの大きさを作るのをやめたらしい。たくさん飲むなら2kgが重宝だろう、でも日本の様な気候で金花がうまく熟成するのはこの357g の大きさでないと駄目、上海みやげの2kg 飲んで見たけど味が違う。どうしよう?8個を下げてとぼとぼ下関茶厰の専門店に行った。
 十年通っていても、その他の仕事で殆どいない老板に初めて遭遇、涇渭茯茶が巡り合わせて呉れたとしか思えない出会いであった。普洱茶の話などいろいろしているうちに実はそのお茶持っているとの事、食事に誘われた。「今度来た時ね」その夜は予定があったし、疲れていたから最初はお断り、「明日は友人が二人来る」そう言ったら二人も一緒で良いと言う。茶葉市場からは息子さんの車で送って戴き、自ら荷物まで運んで呉れる。何かこの人詐欺師かな?何も持ってないし、店は立派だから詐欺じゃないよね? 狐につままれた様な日でした。
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 次の夜、息子さんのチャールズの車で着いた所が自分の茶館、二階建てで全部個室、十室はある立派な個室に店はサロンの様に三つの大きな茶席、こんな茶館が広州に五つあるそうです。自社ビルに建設中の普洱博物館!すごーい。紅印を中心とした普洱茶コレクションも圧巻、涇渭茯茶の蒼山茶業も株主で、もうどこにも売っていない357gの茶はあと三十箱は倉庫にあると。普洱茶の好みが一致して双方大盛り上がりの夜でした。最後の落ちは何と老板が「茗香茶荘」の今は引退した陳伯父さんの奥さんの甥だった事。今回の仕入れ旅、これだけですごく嬉しい。仏教徒の老板の趣味の素食も美味しかった。中心部にあるから駐在員の奥様方も良く見えるとか。旦那様方はお好みでないらしいけど。チャールズともすっかり仲良くなって是非一緒に仕事しようと画策中です。どうしよう?向こうがすごく乗り気だから私も頑張らばなくては。中々“老人半日仕事”にはなりそうもない。
 涇渭茯磚茶は健康維持に本当に良いお茶だと思う。夏を乗り切るのにやかんで沸し、冷たく飲みたければ冷蔵庫で五日間は持つ、他のお茶の好きな方にこそ飲んで欲しいと思います。今回は自分でけずらなくても良い一回分ずつの袋入りも手に入りました。くせのない味に菊や玫瑰花を足しても良いし、ご飯の時に麦茶の様に飲んで、腸内フローラを元気にしてあげれば夏ばてしませんよ。発酵茶飲み出すと体の調子が良くなっていくのが必ずわかる。愛好者を増やしたのに、お茶が手に入らなくなりそうだった今回の旅、またまたお茶から大きなプレゼントもらいました。
 
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by natch551 | 2015-06-27 15:40 | 普洱茶

「純料」と呼ばれる普洱茶


 普洱茶にあまり関心ない方にはチョット難しいかも知れませんが、ブログでお茶をご注文下さった皆さまの為にも新しい情報共有したいと思います。
 とりあえず簡単に普洱茶の歴史です。中国が資本主義であった時代、各茶厰は何々號と呼ばれていました。その時代に作られた普洱茶は「號級」と呼ばれています。2004年以降にまた何々號と呼ばれている普洱茶が増えましたが、これはあくまでも1940年代までに作られた普洱茶の名称です。
 1950年代、60年代初め、国営企業が作った普洱茶、紅印、緑印、黄印を総称して印級と呼びます。ここまでの普洱茶は現在では飲むというよりもコレクションアイテムになりました。
 70年代になると印級をプロトタイプに様々な普洱茶が国営企業で作られ、2004年以降には国営企業が衰退し、その流れを持つ又新しい資本家のもとで普洱茶は生産量がふえ続けます。
 古茶樹、もしくは実から育てられた実生の茶樹ではなく、挿し木で作られた茶畑を台地茶園と言いますが、1970年代以降に沢山造られたのです。挿し木は親木とまったく同じに育ちますから消費量が増え、大量に同じ普洱茶を作らなければならなかった場合に必要不可欠なものだったでしょう。
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 拼配料(ほうはいりょう)と呼ばれる茶の登場です。拼配料茶は簡単に言うとブレンド茶です。台地茶と呼ばれる茶畑の茶と、山の古茶樹の茶をまぜて作られました。文化大革命の時代はもとより、国営企業に茶葉を納めなければならなかった90年代まで、茶葉は国営企業で配合されて拼配料茶の普洱茶になりました。これには長い経験と技術が必要とされます。黄印をプロトタイプに作られた7542と言う茶など75年以降〜現在作られ続けています。そして90年代の7542は高い評価を受けています。拼配するには茶葉を見て普洱茶の将来をみとおす眼が必要で、誰でもが出来る事ではありません。勐海茶廠の名厰長だった邹炳良さんが独立して作った「老同志」、阮殿蓉女氏の「六大茶山」などもその伝統を引き継いで基本的には拼配料茶です。全部ではありませんが「老同志」の茶も普洱茶好きの間で高い評価を受けています。
 現在中国では普洱茶の定義を決めています。2010年には新しく「純料」という語句が使われる普洱茶が出現しました。「純料」とは同一時間に同一樹木から同一等級の茶葉を採って作られた普洱茶と定義されています。同一時間と言うのは同じ時期と言うのでしょうか?一週間違ったら茶葉の状態は違ってきますから、常識の範囲内2,3日でしょうか?同一等級と言うのも、厳密に言えば四級から六級までとかその茶を作るのに必要な等級なら良いのでしょうか?茶樹の大きさにもよりますが、ある程度の量がまとまらなければ普洱茶は作れませんから。この辺は次回もう少し調べてみます。
 この定義にあてはまる普洱茶だけが「純料」と表示する事が出来ます。今回仕入れた屹瑪茶業はこの定義を受けて、2011年に「純料」普洱茶だけを生産していくために創立されました。
 驚異的早さで発展した近年の中国にあって、この10年は普洱茶業界も驚異的速度で変化しています。古茶樹、何々茶山の名を冠した普洱茶が氾濫している現在、本当に良心的な茶厰にとってこの基準は歓迎する事態だと思います。普洱茶投資家にとって都合が良かったりすると愛飲家としては困りますが。今年は普洱茶にとって大きな転換期だと言う記事を読むと、この所毎年そう言っているじゃないかと言いたくもなったりしますが。少しずつ普洱茶をとりまく環境が整備されていくのは嬉しいと思います。
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 ただ私にとっては美味しいのが一番大事、美味しくて誰でもが買える値段である事が大切です。そして、オーガニックなだけではなく化学肥料も使わず、根を大地の奥深くまで張り、パワーをくれるお茶で有る事が何よりも大事です。今回も美味しかったのて仕入れてきました。そして「純料」と書いて有る意味が知りたくて海馬さんが調べました。だから「純料」の意味がわかったのが後なんです。
 そう言えば同じ3月に摘んだ同じ易武山の300年茶樹で作られたお茶3種類飲んだけど皆味が違いましたし、茶葉も違いました。800年茶樹の茶なんて10倍も値段してたけど「純料」なら無理もないか、と少し理解出来たような気がします。普洱茶にこだわりのない方にはどうでも良いかな?もしご興味あってもわかりにくかったり、わからなかった方がいらしたらご遠慮なくメール下さい。

 

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by natch551 | 2015-03-01 23:21 | 普洱茶

易武山から贈物

 易武山の普洱茶が好きだ。易武山が近代普洱茶を作った。清朝宮廷で愛されたのは易武山の普洱茶。なんてなんて易武山、易武山と言っていたら易武山から大きなプレゼントを貰った。思いって通じるものなんだと今回屹瑪茶業と知りあってとてもとても嬉しかったし、頑張ろうという新しいパワーも貰った。
 昨年夏の事。森崎さんがご紹介下さった古茶樹の普洱茶、その出店が広州茶葉市場にあるのを海馬が調べ、5700軒とも言われる茶葉市場の端の端まで半端ない暑さの中を出かけて行った。そうしたら何ともうその店は無くなっていた。
 がっかり、隣を見るとやはり今まで聞いた事のないメーカーながら良いお茶がありそう。ここまで来たのだからと覗いて見たら、易武山を中心とした良い茶がたくさんある。一枚飲んで美味しいからそれを欲しいと言うと今は見本の一枚しかないと言う、それを購入した。屹瑪茶業との出会いだった。何枚かその時いくつかの店で買ってきた茶を日本でゆっくり味わって見ると屹瑪茶厰のお茶が抜群に美味しい。熱帯雨林の中でゆっくり育った柔らかい茶葉、甘い飲み口、何より太陽をいっぱいあびながら乾燥していく昔ながらのゆるい揉捻と石磨のゆるさが良い。最近では石磨圧製と言いながらプレスしたような餅茶が多いなか、手で半分に折れる位ふんわり仕上がっている。(茶壺天堂ホームページ参照)
 海馬さんがエキサイト翻訳で中国語の手紙を出すと、メールが返って来て、広州の店に茶を用意したと言う。さー今回は質問一杯用意してゆっくり時間をとってお店を訪問。
 香港育ちのガールフレンドが出来ていて今回は筆談だけでなく英語も通じる。とりあえず予約して置いた茶を購入、40枚しかなかったからと2枚分はいろいろな茶を持って行けと4枚もおまけを戴く。茗香茶荘の易武山(1999年)の茶は評価も決まり、日常飲むのには高価になった。永聘號も易武山で作られた茶はどんどん値上がりしている。今回屹瑪茶業のこの茶が手に入ったのはとてもとても嬉しい。
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 私達が持って行ったもう手に入らないお茶など飲みながらゆっくりとした時間が流れる。今回は結局3日間も通いとても仲良くなれたと思う。
 屹瑪茶業の老板陳氏は彝族である。易武の地蔟だと言う。昔々から住んでいたのだ。17歳で茶の修業を始め、23歳の時23人の仲間と屹瑪茶業を立ち上げた。広州に店を出したのは4年前。今30歳位かな?易武山の何処?かと問うと老街だと言う。製作過程、茶樹などいろいろ写真を見せて貰う。樹齢800年を超える茶樹もあり、やはり柵をめぐらし、保護している、私の買った茶は樹齢300年、熱帯雨林の中で大きな樹木におおわれた中でけなげに生きてる。
 山を歩く彼はライフル銃を背負っている。仕留めた猪と写っている写真もある、民俗服を着たお母さんの写真もあった。そして山の茸を使った易武山のXO醤ももらった。そう彼らにとって易武の山は茶の木だけではないんだ。そこに住む人々にとって、獲物をとり、茸をとり、大切な大切な場所なんだと言う事が写真を見てよく分かった。
 茶葉だけが大切だと花も咲かせない栽培もある中、花だけで作った餅茶も貰った。
 易武山が普洱茶作りの中心地だった頃からもう200年、写真を見ると老街はまだまだ静かだ。だけど普洱茶が自由化されてからもう十年を越す、老街にこんな新しい動きが出てきた事が本当に嬉しい。やはり昔から茶樹を管理してきた人々が外部資本に茶葉だけを売るのではなく、伝統を大事にして、昔ながらのお茶を作る、それが一番良いと思う。私が買った茶は屹瑪茶業で最高の茶ではない。もっと樹齢の古い木で作ったもっともっと高価な茶もあり、2013年には上海の茶博覧会で銀賞も取ってる。でも今日本で一枚15000円で売ってる餅茶の中では抜群に良いお茶だと自信を持って言える。(良いお茶の定義はいろいろあるから私の中ではだけどね、)2月18日からは18000円にします(笑)茶頭は売るお茶だと思わなかったから易武の工場にただ置いてあるらしい。次回はそれも仕入れよう。少しでも良い易武山の茶を普段飲みやすい値段で皆さんに届けたい。そんな道筋が見えて来たのが本当に嬉しい。彼らは何があっても易武山を出る事がないだろう。これから何十年も易武山で普洱茶を作り続けるだろう。来年は易武山にお二人をご招待します。陳氏はそう言った。西双版納行きたいと言い続けながら昆明どまりだったけど、機会って必ず来るんだなって思う。易武山にゆっくり行けるように今年はいろいろ頑張ろう。普洱茶の神様有り難うございます。これからもよろしくお願いします。
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by natch551 | 2015-02-10 23:28 | 普洱茶

プーアール茶、疑わしくは?

 中国はわからない。それは何も茶畑だけではない。現在マスコミの第一線で活躍する中国人は言う「中国はわからない、わかったなんて言う人はおかしい」と。1兆円を超す個人資産を持つ人から家族6人で小さな部屋一つに住む人まで、13億人の民族が違う人が混在し、歴史は4000年?。
 雲南省の面積は日本全土より大きいし、茶畑についても、農薬や肥料に関してすべて把握している様に言う人が居るけど、そんな事はできないと私は思う。人も環境も違いすぎるから、日本人の尺度では理解しがたい事は多い思う。
 肥料を使用しすぎて、畑の西瓜が皆爆発したという事件があった。うその様な本当の話らしい。地方の役人は売れば売るほどマージンがもらえるから出来るだけ多く売ったのだと思う。もしそのマージンで母親が病院にいけるとか、子供が学校にいけるとか、そんな事があったら私だって出来る限りたくさん売ったかもしれない。華やかな都会に比べて、農民はまだまだ貧しい。字が読めない人もまだ多いので、薄めたり撒いたりする方法を、説明せずに渡したら駄目なのだ。
 雲南省は特に貧しい地域だ。西双版納の山の住人は不作の年には何もなくなるらしい。プーアール茶.comの藤本さんは不作の年は強盗や泥棒が増えると言う、山の民はまだその日暮しなのだ。
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 某ブラザースなる会社のプーアール茶がアメリカの有機認定証を付けてスーパーマーケットで売られている。オーガニックをうたい文句にしてペットボトルの茶の原料にもなったらしい。段ボールに染粉をまぶした緑茶を売っていたのを見てから、私はここのお茶を良いとは思わない。だけど四社あるというアメリカの有機認証のすべてが怪しいと断言しているわけではない。誰かさんのいいぐさではないけど「わからない事が多すぎる」のだ。認証には多額のお金が動くのだと推測はするが。
 とくに国営工場から急激な民営化が進んだ2000年代の後半からはわからない。だから、疑わしい茶は買わない、飲まないで自衛するしかないと思っている。
 新興のプーアール茶メーカーの中にはうちの茶は安心と言うデモテープを作り、うちの茶は最初に洗ってから作業しますと言って、ガラス張りのオートメーション工場を宣伝しているのもある(笑)。雨なら摘まないという茶葉を最初に薬剤入りの水で洗うの?ショップは一流ブランドショップ並の内装で造られていて、中国本土では成長しているみたいだけど。
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 プーアール茶は茶樹、産地、製法、それから養生とあるから難しい。養生だけでも間違えると茶がくさってしまう。宮廷と八級茶葉にしても同じメーカーならさほど味に違いはない。メーカーの違いの方が等級よりずっと味の違いは大きい。
 もちろんとても真面目に伝統製法で作っている茶厰もあるし、宣伝、流通の波に乗り遅れて良い茶なのに評価されてない茶もある。そんな茶を見つけると、ほっと一息本当に嬉しい。
 形のままの茶を見る。飲んでみる。飲み終わった茶葉を見る。そして出来るだけ出自を調べる。今の所そうして茶を買うしか私には方法がない。オリジナルを作れと言う話もあるが、数多く売れないのもあるし、見本と同じ茶が出来るとは限らないのが今の中国の現実だと思う。あるきちさんが10年、20年後には変わると思うと言うけれど中国の変化はすごく早い。出来るなら3年、5年で、もう少し分かり易くなってくれれば嬉しいと思う。
 本当にプーアール茶の現状、わからない事が多すぎる。現状と言うより黒茶やプーアール茶自体があやふやなのに、わかった様なことを言う間違った情報が氾濫しているのは本当に悲しい。とはいっても長い年月、人類の健康に寄与した歴史は変わらない、美味しくて体に良いお茶だから、1日1日少しずつでも勉強して、良いお茶を皆さんで楽しめるように努力して行こうと思ってます。

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by natch551 | 2014-10-26 18:07 | 普洱茶

易武山のプーアール茶

 「茶祖史話」によると易武山の茶生産は後漢時代225年に開始されました。
 1700年代終わりから1800年代半ばには易武山の伝統的なプーアール茶は最盛期を迎えます。茶農家6万人、茶の生産量8万坦(1坦50㌔)を超えました。朝廷に献上されるプーアール茶の殆どを生産していました。易武山のプーアール茶に感動した皇帝が「瑞貢天朝」の扁額を送った車順号、現代では中国国家の国礼の茶として諸外国に贈られている「同慶号」などを初め、茶問屋や茶厰も数十軒ありました。
 最後の皇帝・薄儀は「易武のプーアール茶は皇室の人々の好物であり、それを所有する事が身分の高さのシンボルであった」と回想しています。
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 しかし1950年代以降、プーアール茶生産拠点は勐海地方が盛んになり、1990年代易武では茶葉が売れない時代もありました。そんな1999年製の茶、15年経てゆっくり熟成し、今年初めて「エコ茶会」で皆様におわけしようと思います。(ひと足早く20日の香流一周年パーテイー黒茶席でお目見えします)
 現在の中国では樹齢が古いほど茶葉が高価です。千年を超えるという茶樹で作られたプーアール茶は2014年製で餅茶一枚が1万元を超える値段で売られています。易武山の茶樹は千年茶樹もありますが、最盛期に植えられた樹齢200年前後の茶樹が多いと思われます。ですから私達でも今なら手に入れる事が出来るのです。もう少し中国人のプーアール茶文化が円熟すると、茶葉で大切なのは樹齢だけではなく、茶樹の植っている場所にある事に気ずくでしょう。易武山のプーアール茶をその前に買っておかなければと思ってます。今回は1枚しか手に入りませんでしたが、まったくの伝統製法で作られた美味しいお茶を一つ見つけました。「エコ茶会」が終わったらすぐに調べて見ようと思っています。私は30年近くプーアール茶を飲んできて土壌、地形、温湿度など、土地の特徴がプーアール茶の味を決めるような気がしています。
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 何もわからないうちから何故か一番好きだった易武山の茶、1999年製でもまだ若い茶です。後15年経た時、なんて美味しいプーアール茶なんだろうと皆様に思って戴けたらこんな嬉しい事はありません。陳先生は「紅印になるよ」そういってニヤリと笑いました。
 茶席の「瑞貢天朝」は易武山で最高の茶葉で作られています。西太后も皇帝薄儀も胡錦涛元主席も、そして千年以上の長きにわたり、有名無名の何人の人が同じ樹木で作られた茶を飲んだのかと思うと、自然に笑いが浮かんで来てしまいます。
 
 

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by natch551 | 2014-09-18 15:35 | 普洱茶

下関茶厰の良心に拍手!

 12月に須賀氏より下関茶厰訪問のおみやげ話と一緒に、いま茶厰が売ろうとしている小陀茶をおみやげに戴きました。
 国営から民営の有限公司に代わり、独立採算を余儀なくされてからの茶は正直いってあまり好きにはなれませんでした。機械化が進むのもパッケージが必要以上に過剰になるのもしょうがないとは思いながら、輸出用の緑茶や紅茶のために作られた茶畑の茶で作ったのではないだろうかとも思われる、小さな葉で作られた普洱茶なども見られちょっとがっかりします。
 きのこ型をした私の好きだった斑禅緊茶の味も機械化されて変わりました。その変の取材を須賀さんにも頼んでいたのですが、「今はあまり作ってはいない」とすぐ他の話に切り替えられてしまったとか。
 戴いた小陀茶は生茶と熟茶がありどちらも1個4グラム弱、1パックが240グラムです。全体に特殊なアルミ加工された用紙を使った、豪華なタバコの20個入りの様な箱に入り、又タバコ2個入る様な同じカラー箱に入り、その中に8個入りの袋が2つ入り、中味の小陀茶も下関特有の鶴の柄の紙に1個ずつ包んであるという過剰包装の見本です。そう生茶と熟茶二箱が丁度入る豪華な手提げ袋も用意されています。おみやげに二袋買って下さいがみえみえ!余り興味が湧きませんでしたので、桃猫さんが淹れてくれるのを遠目でながめ、おみやげなのに皆で「あまりおいしくないね」なんて勝手に批評。
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 これを売りたいらしい下関茶厰よりたくさん持たされたと須賀さんが皆に一袋ずつ進呈しました。私も参考品として1袋戴いて良く見たらビックリ!! 袋に2mm程の穴が空けてあるではありませんか。袋の裏表両方にパンチで入れたような空気穴がありました。すごい、さすがに下関だと見た瞬間嬉しくなりました。日本特有なのか、普洱茶を他の茶と同じように25グラムなどの単位で売る店も見られますが、どれもシーリングした密閉袋に入っています。私はそれを見るたびに心が痛みます。そして親しいお店だとうるさがられても「普洱茶が呼吸出来るように針先ででも穴を空けて空気入れて上げて」なんて言ってしまう。聞いてはもらえませんけどね。
 高価な茶でうちのは特別なんて言って売っている人が「この程度の茶、何してもかわらない」なんて言うのを聞くと、一生懸命茶を摘み、作っている人や、茶葉がかわいそうで悲しくなってしまう。だからこの袋に空けられた穴を見て、やはり下関、「基本の基」は忘れていなかったんだ、そう思うととても嬉しかったです。今度から私も穴開けパンチ持ち歩こうかな(笑)普洱茶密閉して売っている店見つけたら勝手にパンチしちゃおうかな(笑)この小陀茶がすばらしいお茶に熟成する事はないかもしれないけど、これは大切な事だと思います。この場合は箱ごと買うのですから買う人にはわからないはずです。でも買った人が普洱茶知っている人だというのが前提なのですね。買う人が普洱茶わからない人でも穴を見れば理解する事が出来ます。これは本当に大切な事だと思います。お茶に対しての基本は守る、やはり伝統ある下関茶厰だなーと感心したパンチ穴でした。

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by natch551 | 2014-01-11 01:39 | 普洱茶

赤ちゃんが喜んでくれた

 二月は例年仕入れ旅行に出ます。今年は例年以上にいろいろ収穫もあり、考えさせられる事もあり、ブログをご無沙汰してしまいました。書こうと思いながら、一つ一つの出来事が大きくて無責任には語れないと思いました。中国の建設的な変化も落ち着いて来て、少し整理されたかな?そして中国茶は確実に進化しているとも感じました。たた返還以降の香港、二十五年付き合ってるけどここ数年開発の節操のなさは今まで以上、行くたびにがっかりで悲しいですね。
 今年も又美味しいお茶に巡り合えたのが何より嬉しかったです。
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 昨日一歳半のマナちゃんを連れて若い友人夫婦が久しぶりに来てくれました。マナちゃんには麦茶持参です。プーアール茶はきっと好まないだろうと大人だけで飲んでから、中国の紅茶も美味しくなったのよ、と紅茶をサービス。これなら大丈夫だろうとマナちゃんにも入れて上げたら美味しそうに飲んでくれました。これならプーアール茶も大丈夫かな?試しに少しだけ飲ませて見たら、顔いっぱい笑顔になって美味しい美味しいの顔をしてはしゃいでる。両親ともども吃驚!!何杯も飲んで満足そうです。
 そういえばもう今年中学生になるお客様の息子さんレンちゃんも、赤ん坊の時からプーアール茶が大好きでした。朝、忙しいママが手抜きしようとしても「暖かいプーアール」とリクエストされるとか、子供ってプーアール茶の味わかるのかな?マナちゃんは野菜たっぷりのお味噌汁が好物だとか。レンちゃんも病気一つせず背丈も大きい健康優良児です。忙しくても料理上手のママの味で育ちました。今では大人顔まけ、お茶も食べ物の味もわかる子になりました。
 何か子供が美味しいって言ってくれるとすごく嬉しいです。大人の様に体に良いとか、このプーアール茶陳年の貴重品だとかそんな理屈抜きですものね。
 もう一つ昨年の八月、今年の二月と、戦後すぐのプーアール茶事情を知るために茶荘の九十歳近くのおじい様達に取材に行きましたが、吃驚するのはお元気で若く見える事。肌の色艶は良く、しわもなく見かけは七十歳、さよならの手を振ったら頭の上まで真っすぐ手を上げて大きく振り返して下さった。
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 取材するたびにプーアール茶の謎も解きたいけれど、あのおじい様達の元気の秘訣も知りたいとつくづく思います。元気なおじい様達に会うのは嬉しいですよ。話していて言葉が明晰だったりすると本当に嬉しい。元気の源はお茶だけでは絶対ないですね!。最近プーアール講習会の後、質問は?と言うとお粥の作り方教えてください、なんて言われてしまう私、何かそれてる。でも食育に興味がわいたのもプーアール茶からの贈り物、そして元気なおじい様達にお会いするたびに思うのは、お茶や食べ物それだけではないだろうなと言う事。何なのだろう?どうすれば?。。。
 プーアール茶からの贈物は多すぎる。
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by natch551 | 2013-03-25 23:18 | 普洱茶

プーアール茶って何?

 明けましてお目出度う御座います。
 やはり新年の始まりはプーアール茶から…、今年もよろしくお願いいたします。私は元旦に中華街で友人達とコスプレ写真で大騒ぎ、とりあえず西洋歴新年明けでした。
 昨年はお茶席でも茶会でも黒茶が例年以上に取り上げられとても嬉しく思いました。プーアール茶の良さがわかり、毎日飲んで下さる方が増えていくのは大歓迎です。
 ただ間違った情報も多くなるのがチョット気になっています。今年は皆様に正しい情報をお知らせすべく、もっともっと勉強し、発信していかなければと改めて思っています。
 七子餅357g1枚2000円、キャプションが古来よりの製法で他のプーアール茶とは違う、金賞受賞???
 新しい熟茶散茶100g58000円少数民族から直仕入れ???
 バブル中国で大流行の茶膏が秘密の製法で作られた秘薬???
 美顔、痩身etc.???
 プーアール茶は苦力茶とも呼ばれました。肉体労働者にとってこの茶は少ない食物を力に変え疲れを残さぬために一番良い茶だったのです。現在でも老人茶と呼ばれます。腸内細菌を整え、消化を助け血液をきれいに保つ事によって、成人病予防になりますし、一日飲み続けても胃にもたれない茶ですから。
 暑く湿気の多い日に飲む緑茶や、香りがセラピーにもなる青茶など、時と場合に応じて様々な茶が健康に寄与していると思います。だからプーアール茶だけが薬扱いされるのもどうかなと思います。そもそも病気を治す為の薬と、体調を整える物は違うのですから。
 古茶園はほとんど山の古茶樹で、管理しているのは少数民族です。あなたの売っているプーアール茶だけではありません。十年程前までは多くのプーアール茶が実生の古茶樹で作られていました。90年代の台地茶と呼ばれる茶畑では、紅茶と緑茶が主に生産されていました。2005年の自由化以後6000社といわれる茶廠がありますから、日本に入っているのはほんの一部だけです。プーアール茶は時間が経つほど美味しくなるだけでなく、健康にも良い発酵が進みますから、357g20,000円以上なら、古い茶や陳年茶の方が良いに決まっている。15,000円でいくらでもありますよ。
 現在のプーアール茶は90%は工場生産品、石磨圧制で作られた古茶樹餅茶が2000円なんてありえない。散茶は餅茶を一枚で買えなかった人のために作ったランクの低い茶で、それに500g以上で保存しなければ熟成も進まない。
 腹たててもしょうがないから、今年は私なりに頑張ろうと思います。どんな小さな集まりでもお声を掛けて頂いたら出かけて行こう。簡単で分かりやすいパンフレット作ろう。言ってしまえば引っ込みつかなくなって怠惰な私も動くと思う。自分を追いつめてパワーに変えよう。
 中国以上に間違った情報の多い日本で、少しでも皆さんに美味しいプーアール茶を知って戴きたいと、思い新たな新年でした。今年も皆様元気で楽しい年でありますように。本年もよろしくお願い致します。今年はひと月2回の更新を心がけます。
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by natch551 | 2013-01-04 14:58 | 普洱茶
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