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六榕寺

 私が広州に行くと必ず訪れる場所、それが六榕寺です。
六榕寺は西暦479年創建された禅宗の古刹で、蘇東坡が寺内の見事な六本の榕樹(ガジュマル)に感動してより、六榕寺と呼ばれるようになったといわれます。
 今回は日曜日の11時すぎに着きました。まず目についたのが、門前にたむろするホームレスの人々が三々五々プラステイックの容器に入ったお弁当を食べている姿です。「もう昼ご飯始まっているんだ、私も戴こう」六榕寺のまかないは三菜とご飯に萬頭、スープがつく時もあり、精進ですがとても美味しいご飯です。 
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 寺門を入ると境内には57mある有名な花塔(仏塔)を始め、観音殿や六祖堂など新旧とりまぜて十程の建物が散在し、六榕と盆栽が配置され、線香の香りがただよう空間を多数の善人善女がのんびり散策してます。一見は日本の有名な寺院の風景とあまり違わないのです。
 ところが入ると建物に囲まれた中庭の右手ではお茶のサービスがありました。熱々のお茶が誰にでも配られています。今日は菊主体の八宝茶ですね。ボランテイアらしい二人の女の人が楽しそうに手渡してくれました。「美味しい・・」。横の石の上には七十代位のお坊様が蓮華座で、人生相談コーナーの様子です。熱心に相談している親子がお話ししていました。観音殿の周りの渡り廊下にはゆったり座れる安楽椅子がおかれ、お茶飲みながらおしゃべりする人、昼寝する人など榕樹をながめながらくつろいでいます。
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 奥の右手の建物が斎堂(台所)食堂、今日は天気が良いので、皆さん前の広場の石のテーブルと椅子に座ってのんびり食べてます。もちろん無料で、誰でも戴けますよ。私が入っていくと今日は日曜日なので、もう少ししか残っていません。万頭一つとおかず少々、ご飯は遠慮しました。
 ホームレスもお金持ちも、若い人もお年よりも、お金なんて持ってなくても、おいしいご飯食べて、お茶飲んで、人生相談して、昼寝も出来る、こんな平等で自由な空間が日本にあるだろうかと思うと、思いつきません。東京の一部しか知らない私ですから、日本でもきっとあると思いたいですけどね。
 おさい銭も見ているととても様々、りんご二個とか、お財布から一角札など小銭を一枚ずつ抜き出して入れている人もいます。奥の掃除道具置き場から箒を持ってきて階段掃除する人もいます。私もちょっとまねした写真載せてますけど。
 平日の午後も楽しいです。派手なおばさま達が三々五々集まって来ました。どうやら写経の会が始まるらしい。有名な榕樹の元で、大きな袋から僧服だして着込んでいます。貧しそうなおばあさんもお金持ちのお姉さんもまず同じ姿になってから僧堂に入って行きます。かしましく話ていた人達ですが、僧服をまとって、僧堂に入れば無駄口一つ聞こえなくなります。うーんお見事、お友達が多い人や、ひとり暮らしの人もいると思いますが、僧堂の中では皆が平等です。
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 人は皆同じだと言う事、口で言うより六榕寺に入れば肌でわかります。そしてここは誰でも本当にやすらぐ空間だと言えます。
 無宗教の私ですが、本来仏教と言うものはこういう物だったのかなー。ここでは素直に線香上げて、感謝する事が無理なく出来てしまいます。
 六榕寺は千五百年以上の年月をこうして民衆に添って生きて来たのですね。近来の文化大革命どころではなく歴史に翻弄された時は多いと思いますが、榕樹は今も元気に生い茂り、雨、風、暑から人々を守っています。落ちた種はたくさんの子供となり盆栽として皆の目を楽しませて呉れています。
 ちょっと残念なのは気候が合わないらしく、種をひろって来ては海馬さんが丹精するのですが、中々うまくうちでは育たないんですよ(笑)。せめて心だけは六榕寺をみならわなければと思うのですが、これもなかなか難しいですね。
 日中関係が悪化の一途をたどるかに見える今日この頃、中国嫌いの人にこそ読んで貰いたいと思います。表に現れる歴史の一部とは違う、変わらぬ物のなかに、良い物もあるという事を。

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by natch551 | 2014-03-09 23:49
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