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明染付と初期伊万里

 三枚の皿がある、殆ど変わらないけど、日本の伊万里と中国の染付だ。
 これは東南アジアの名家が普段使いに使用していた。全部で数十枚あったけど長年使用されてたから、欠けのある皿も大分あって、完全な品は十数枚だったかな。割れると足していたらしいけど、面白いと思ったのは中国と日本が混ざっていた事、中国の技術を伊万里が吸収し制作して、同じ様に輸出され同じ店で売られていたのですね。値段も扱いも同じだったのかも知れない。
 私は気に入った陶器があるとだいたい二枚買う。割れるかも知れないから三枚あればなお良い。そして海馬さんと普段使いにする。皿によっては三十年以上毎日使われる。二人の食卓に並ぶのは殆ど古い皿ばかり。お客様やお茶会では鉢や大皿以外は取り換えの効く皿にする。現在では人数分は買えないし、気を使われたりするのも好きではない。私が使っている古い皿はあくまでも普段使いに作られた物だと思うから。
 普洱茶も陶器も普段使いに作られた品が時代を経るとビンテージ扱いされる様になる。これは私にとって痛しかゆしだ。あるお茶の先生に古い錫器をきれいにして怒られた事がある。時代匂が大事なのだと。そう今では同じ品でも時代の垢が付いている方がずっと高価に売られている。だけど物から言わせればそんな事ないと私は思う。職人さんが心を込めて作った品は作られた時点が完成型であると思うから。千利休や柳宗悦の時代から日本は雑器や見立てを大事にするから私の方が変わっていると思う。もちろん長い年月を残って来た物だから大切には扱う。三年ほど金繕いもやった。毎日三十五年は使用している取り皿は一枚も割った事はない。
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 普洱茶も粉まで無駄にしないように美味しく常にリスペクトして飲もうと思っているけど、陳年と言われ貴重な茶もやはり大きな茶壺で12グラムは入れて飲むのが一番美味しい。紅印餅だってしょぼしょぼ入れると美味しくない茶なんですよね。だから飲む時は茶葉をたくさん入れて、大きめの杯で時間制限なしでゆっくり味わう。やはり普段着のお茶だと思う。最初から献上手に作られた伊万里や官窯の蓋碗は迫力が違う。私の手には負えないのだろう。たまたま手に入った官窯の見た事もないような細かい金彩で作られた蓋碗は、一度も使わず半年も経たないうちにどうしても欲しかった普洱茶に変わってしまった。貢茶の流れをくむ高価な緑茶や黄茶も皆で飲ませて貰う事はあっても私の元に長く有る事はない。身分不相応と言う事なんだろう。お茶や道具に関わらず身の回りすべて身分不相応な品はやはり落ち着かない。
 茶壺(急須)も名品と言われる壺は今の私にはとても手に負えない。一度淹れさせて戴いた事があるが、水の味が直接出てしまう。浄水しても水道水の味が鮮明に出る。急いで水を買いに走った。無名の職人であっても腕が良く丁寧に作られた土の良い茶壺、お茶が気持ちよくなってくれる茶壺が今の私には一番良い。
 昔から私は物にも人と同じに意思があるのではないかと思っている。だからお金のあるなしではなく、物を理解し、愛し、大切にする人の所に物は行くって考えている。欲しいと思っていると普洱茶でも伊万里でも、お金だけでは買えない物がふと私の前に現れる事がある。これはいらないと思っていると欲しい人が必ず現れてくれる。ご縁と言うのか何と言うのかわからないけど。
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 写真のお皿は私は三枚あれば良いから後は皆にわけた。銀座の画廊の三分の一以下の値段だった。金繕いすればまだまだ充分使える皿がまだ十枚程はそのまま友人の所にあると思う。中国茶仲間も今年は古い陶器に興味を持つ人たちが出てきた様子。30代の若いグループもいて、とても嬉しい。現在の評価ではなく自分に合った品を買ってみて欲しい。長く使っていると見えて来る事があると思うから、やはり合わないと思ったら手放せば良い。又売れるのが古い品の良さでも有る。茶壺でも本当に気に入ったら高価だと思っても買うほうが良いと思う。安易に安いから買った品はきっと気に入らなくなる、自分とお茶の関係は年々変わるからね。私と道具たちとの関係も又変わるかも知れない。もう十年も経ったら、違う事言ってるかも知れない。
 作られた時の趣旨とは違って来てしまったお茶や陶器、もちろん新しい使い方があってもすごく良いとは思う。普段とか気楽とかはもともと茶席や気取った事が出来ない私の言い訳にすぎないのだから。高価とか貴重品とか言われる様になってしまった普洱茶や伊万里を前にして考えちゃうなー。これからもお茶や陶器と相談しながら彼らがなるべく快適でいられる事を大事にして行こうとは思う。まだまだ欲しい物あるから、突然目の前に現れてくれること祈って(笑)。
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by natch551 | 2015-09-07 15:44 | 普洱茶
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